2017年12月12日

「国土地理院」と「ヤマレコ」の間で、ビッグデータを活用した地形図の修正のための協力協定を締結

2017年12月12日、国土地理院(茨城県つくば市、院長:村上広史)が提供する地形図における登山道の情報修正を行うために、登山専用のWebサービス「ヤマレコ」を運営する株式会社ヤマレコ(⻑野県松本市、 代表取締役:的場一峰)および、株式会社ヤマップ(福岡県福岡市、代表取締役:春山慶彦)の2社が、登山者がスマートフォンやハンディGPS受信機で取得した移動経路情報などのビッグデータを国土地理院へ提供する協力協定を締結いたしました。


国土地理院では2万5千分1地形図などの地図を整備されており、登山道を含む地形図の情報は登山者が安全に登山するための地図として、紙の登山地図やスマートフォンの地図アプリなどに活用されています。
しかし、現状の国土地理院の地形図では、土砂の崩落や工事など、様々な要因で地図上の登山道と実際の登山道の位置がずれている箇所が残っています。また現地に登山道はあるが地図上に登山道が掲載されていない場所や、逆に地図上に登山道が掲載されている一方で登山道がなくなっている場所もあります。

不正確な地図で登山をすると道迷いなどの遭難のリスクも高まるため、登山道の地図の情報を現地の変化に追随して正しい情報に修正し続けることが重要です。しかし、地形図の登山道を修正するためには、現地調査など多くの時間と労力を要します。

ヤマレコでは多くの登山者がスマートフォンやハンディGPS受信機で取得した移動経路情報(GPSログ)を登録いただいています。また、登山用の地図アプリ「ヤマレコMAP」において、このGPSログを集約してオレンジ色の点の集合「みんなの足あと」として表示することで、実際に登山者が歩いた場所を可視化し、登山を行う際の補助データとして活用いただいています。


図:ヤマレコWebサイト内で表示した「みんなの足あと」
地図に表示される登山道が黒の点線、GPSログがオレンジの点


図:ヤマレコMAPアプリ内で表示した「みんなの足あと」

この蓄積された情報を活用することで地形図の登山道の修正を短期間かつ精度を上げて行っていただけるようになり、登山者の皆さまがより安全に登山いただける環境作りにも貢献できると考えております。

なお、今回の提供では、個人を特定できる情報を提供することや目的外での使用は行わないこととなっております。


【登山専用のコミュニティサイト ヤマレコについて】
ヤマレコは山に登るすべての方を対象とした、登山に特化した日本最大級のコミュニティサイトであり、1ヶ月に最大130万人の登山者に利用されています。
登山は自然の中で危険にさらされるリスクを伴ったスポーツであり、登山者は事前にその危険を十分に知った上で、自身の登山の技術・知識レベルに合った場所を選ぶ必要があります。
ヤマレコを利用して自分の登山の記録を投稿することで、他の人の登山の記録を参考にしたり、上級者や経験者と交流しながら、4つのステップ( 1.行きたい山を探す、2.計画書を作る、3.登山を楽しむ、4.山行記録を書く)を繰り返し、自身の登山の技術や知識を向上しながら登山を安全に続けられるようになります。
https://www.yamareco.com/

【ヤマレコMAP】
ヤマレコMAPは、登山・アウトドア用GPSとして使えるスマートフォン用の地図アプリケーションです。あらかじめ予定している登山の地図やルート、地名などのデータをダウンロードしておけば、携帯電話の電波が届かない山の中でもGPSで現在地を確認できます。また、登山者のGPSログをオレンジの点で表示する「みんなの足あと」機能があり、実際に他の登山者が歩いた軌跡を確認しながら安全に登山をしていただけます。
iOS版 ヤマレコMAP
Android版 ヤマレコMAP


【問合せ先】
〒390-0828 長野県松本市庄内1-8-12 1F
株式会社ヤマレコ
代表取締役 的場一峰 email: [email protected]
URL : https://yamareco.co.jp/